イーサネットの通信方式
イーサネットの2つの通信方式(半二重、全二重)、オートネゴシエーション、Automatic MDI/MDI-Xについて説明します。
2つの通信方式
半二重通信
- 送信するときと受信するときとで、その都度、通信方向を切り替える方式です。
- イメージはトランシーバーです。
- 送信中は受信できません。受信中は送信できません。
- たまたま両者が同じタイミングで送信して、衝突を判断したらランダム時間待って再送します。これをCSMA/CDといいます。
- 初期のイーサネットを支えた技術。現在ではほとんど使われていません。
全二重通信
- 送信用と受信用の伝送路が別々に用意されており、同時に送受信できます。
- イメージは電話です。
- 衝突しないのでCSMA/CDの仕組みは必要ありません。
- 現代の高速イーサネットでは必須の通信方式です。設定を間違えて半二重通信になっている場合は全二重通信に直す必要があります。
オートネゴシエーション
以下の項目を自動で識別する機能です。
・物理ポートで使用するプロトコル
・通信方式(半二重通信/全二重通信)
・通信速度(100Mbpsや1Gbps等)
- FLP(Fast Link Pulse)という信号パターンを使って情報を交換しあいます。
- 決められた優先順位に基づいて、どの通信方式を使用するか決定します。
- どちらの物理ポートもオートネゴシエーションに設定する必要があります。
- 片方だけ設定している場合は、半二重通信になってしまいます。オートネゴシエーションを使用する際は両方とも必ず設定します。
Automatic MDI/MDI-X
- ストレートケーブルまたはクロスケーブルのどちらでも接続できるスイッチングハブの機能です。
- 接続先ポートのピンの割り当てを自動判別して実現しています。